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認定介護福祉士とキャリアパス

女性

増え続ける要介護者

現在、我が国の高齢者人口は3,000万人を超え、要介護者も増え続けています。
平成24年の介護保険上の認定者も500万人を超え、平成13年と比較して10年で2倍程度に膨らみました。

これからも高齢者は増え続け、2025年になると高齢者数は約3,500万人と見込まれ、そのうち認知症患者は300万人を超すと見込まれています。
また日本の社会保障予算額は毎年約1兆円増加することが見込まれます。

このような状況を前に、国の介護政策は施設から在宅へと方針を転換しました。
国は、団塊の世代が75才以上を迎える2025年をめどとして、地域包括ケアシステムを作り上げ、自宅のある地域で介護が可能な仕組みを目指しています。

地域包括ケアシステムは、介護度が重くなっても長年住みなれた地域を離れることなく最期まで自宅で暮らすことを目標にしています。
そのために要介護者を取り巻く、住宅、医療、介護などの環境を全体として管理してサービスを提供しようというものです。

地域包括ケアシステムを担うために設けられた認定介護福祉士

要介護者を取り巻く、住宅、医療、介護などは何れも自分らしく暮らしていくためには不可欠で、これらのサービスが途切れずにスムーズに提供されるには、スタッフ増員のみでは不十分で、深い知識を持つ質の高い人材を育てることが必要です。

これからの地域包括ケアシステムを担う介護人材に求められるのは、現場の指揮や要介護者を取り巻く医師、看護師、ケアマネージャー等の多様な職種の担当者と連携して適切なサービスを提供する能力です。

このような高い能力を持った介護人材をどう育成するか、平成23年から厚生労働省内で検討された仕組みが認定介護福祉士です。
厚労省の資料では、認定介護福祉士は、多様化・高度化する要介護者のニーズに応え要介護者の望む暮らしを続けられるよう、高度でトータルな知識やスキルにもとづくハイレベルの介護サービスや他職種と連携してケアの質を向上できる介護福祉士である旨を規定します。

その後、実証実験が行われたのち、制度化されました。
この制度の創設を受けて、平成27年に認定介護福祉士の認定組織も設立されました。

認定介護士を認定する仕組みと将来像

認定介護福祉士の資格取得のためには、ハイレベルな知識やスキルを身に付けるために、養成研修Ⅰ類(約300時間弱)とⅡ類(約200時間弱)を定められた学校等において受講しなくてはいけません。

この研修を受講し、認定を申請して、認定の審査や更新の審査を実施し適格であれば認定されることとなります。

この認定介護福祉士の制度が定着し、うまく機能するか否かは現時点では未知数と言わざるを得ません。
介護の現場は人手不足もあり超多忙で、一体何人の介護福祉士が研修を受けて認定されるかが未定だからです。
スタッフを研修受講のために派遣する施設の物理的・経済的負担も無視できませんし、資格取得により処遇が改善されるのかも未知数なのです。

ちなみに2015年11月現在で認定介護福祉士の登録者数は220人です。